新事業創出の企業
県内成功例を紹介
三輪さん、書籍出版
中日新聞(広域岐阜面)20.04.08
県内企業の新事業創出の成功事例を紹介する書籍「岐阜発 イノベーション前夜」(生産性出版)を、経営コンサルタントで東海クロスメディア(名古屋市天白区)社長の三輪知生さん(五四)が出版した。「過去の知識、経験に頼っていては道は開かれない。イノベーションには発想の転換が必要。先行事例を手引きにしてもらいたい」と説く。
三輪さんは中小企業庁が都道府県に設けたよろず支援拠点で県内のチーフコーディネーターを務めるなど、県内の中小企業支援に携わってきた。
書籍では自身が関わった十の事例を取り上げた。スーパーから撤退して屋台村事業に転換した高山市の企業や、市場規模の縮小に悩みながら東濃ひのきのベッドを開発した美濃加茂市の寝具店などを、実現に至るまでの苦労話を交えて紹介している。
三輪さんは「こつこつと改善を積み上げる問題解決型ではイノベーションは起きない。どうありたいか、どうあるべきかを考え、階段の上にいる自分が下にいる人を引き上げるような考え方が必要。書籍で取り上げた生のエピソードが参考になるはずだ」と力を込める。
タイトルの「前夜」には「先行事例に続いてほしい」との願いを込めた。四六版、三百六十ページで税込み二千五百三十円。(立石智保)
(写真)書籍を手に取る三輪さん
=中日新聞岐阜支社で