恵那で副業しませんか 求人サイト運営会社と市が提携
都市部で働く人に恵那市の企業で副業をしてもらおうと、同市は三日、求人サイト運営会社グルーヴス(東京都港区)と連携協定を締結した。経営やマーケティング、商品企画など専門性の高い業務を担っている人に同社の副業求人サイト「スキルシフト」に登録してもらい、人材を募集する恵那市の企業とマッチングさせる。
副業は、月一回の出張面談とネットを通じたやりとりで、月四万円前後の謝礼が目安となる。働き方改革の推進に伴って大手企業で副業解禁が進んでおり、同サイトには六月末時点で会社員ら千七百七十二人が登録。二〇一七年十二月のサービス開始から全国五十市町村の百八十二社が副業の募集を出してきた。
恵那市の企業では、少子高齢化により管理職などの経営の中核を担う人材不足が深刻化しており、市がグルーヴスに協力を打診した。締結式は、全国初の窓口も開設した恵那駅前の恵那くらしビジネスサポートセンターであり、小坂喬峰市長や、グルーヴスの大畑貴文取締役らが協定書にサインした。同社と県内自治体との協定締結は初めて。
同市内では五月から四社がテスト求人を始め、うち二社が選考を終えた。創業四百年の老舗「旅館いち川」(同市大井町)が経営ブレーンを募集したところ二十三人の応募があり、経営コンサルティング業務に携わる大阪市の三十代の男性を選んだ。若おかみの市川祥子(さちこ)さんは「日々の業務をしながら先を見据えて営業戦略を考える難しさを感じていた。専門性の高い人と一緒に具体化できたら」と話す。
窓口は月曜定休。(問)センター=0573(26)2266