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[紹介記事]就職情報誌 リクルートアントレより

2018.08.02

アントレ 2005.03

リクルート刊

"マネジメントのプロ"を目指し経営コンサルタントに

 

人生を10年ごとのスパンでとらえ、仕事に向き合ってきた三輪知生さん。40歳となる区切りの年を人生のターニングポイントにしようとの思いから選んだのがプロワーカーという生き方だ。2004年8月、会社員生活にピリオドをうち、現在は企業の経営診断や経営戦略の構築を行うマネジメント・コンサルタントとして活躍中だ。

「20代は機械メーカーで、30代は商社と電子部品メーカーに勤め、製造から流通、販売実務、それに海外駐在も経験しました。30代も半ばになると、これまでのキャリアを生かしつつ、自分自身の価値も高めていきたいという思いが強くなり、その一つの方法として"独立"も意識していました」

三輪さんが独立を考え始めたのは商社時代、フィリピンに駐在していた7年前のこと。海外進出する日系企業に対し、現地での工場設営や機械設備導入のサポートを行う中で、将来を通して自分が取り組みたいと思えるテーマを見つけたことがきっかけだ。

「取引先の担当者は、海外進出という社運のかかった重責を負い現地へ赴任された方も多く、設備商社の私には数々の相談を持ち掛けられました。しかし、全く設備のことではないんですね。彼らの悩みはどうやって工場経営を成功させるか。本当に必要としているのは部品供給、材料調達、人員マネジメントなどの知識やノウハウ、確実に収益を生み続ける仕組みであって、設備はそのための手段の一つにすぎないと実感させられました」

顧客の真のニーズをつかみたい、そこに答えを出せることを自分の課題として取り組みたい。その思いは企業経営全般の意思決定の場において顧客に貢献したいと考えるに至り、マネジメント・コンサルタントとしての独立へと具体的に方向付けされていった。

「ただ、独立に踏み切るには時間を要しました。自分には経験しかなくコンサルティングのノウハウとスキルが足りない。その不安を解決したのがビジネス誌で見つけた(財)社会経済生産性本部主催の『経営コンサルタント塾』でした。私が通った週末コースは講義に加え企業での診断実習も含む半年間のカリキュラム。100万円以上費やしましたが、知識と自信を備えて独立できたのだから満足いく投資です」

現在三輪さんが手掛ける業務は、マーケティングを主軸とした経営戦略の構築、生産領域でのプロセス・リエンジニアリング、小売業向けの集客力・顧客満足向上支援など。2社と顧問契約を結び、社員教育セミナーの講師など単発での業務も請け負っている。

「学生時代から思い描いていた"マネジメントのプロになる"夢に一歩近づけました。企業経営に貢献できるこの仕事に社会的な価値を感じていますが、常に客観的に自分の価値を判断し、高め続けていきたい。名が体を表すよう己を"知り、生きる"のが目標です」